「石けんにハーブや生薬を入れて効果があるのだろうか?」という疑問のこと

手作り石けんの作り方について調べてみると、ハーブティーを水分に使用したりハーブの浸出油(ハーブをオイルに漬け込んで成分を浸出させて作ったオイル)を使ったりする方法がたくさん見受けられます。専門の本などでもハーブを使ったレシピが多く紹介されているし、私もハーブ浸出油や生薬浸出油をメインにした石けんを随分作って来ました。

でも、長年作り続けて続けているうちに沸々と疑問がわき出して来ました。なんだかこれはほとんど信仰に近いんじゃないのかという・・・。
ハーブで化粧水を作るというんだったらわかるけれど、すぐに洗い流してしまう石けんにハーブの成分が入っていてそれがどのくらい肌に残るのだろう?オイル浸出油なら油分なので石けんの余剰油脂が肌に残るかもしれないけれど、ハーブティーは水溶性成分しか抽出できないわけで、水で洗い流せばほぼ100%落ちてしまうことになります。
そもそもすぐに洗い流してしまう石けんに有効成分って必要なんだろうか?という疑問まで出てきます。

こんなことを書くとソーパーさんたちから村八分になってしまいそうですが、ハーブティーに関しては一度使ってみて殆ど違いが感じられなかったのですぐに却下しました。浸出油については石鹸の使用感が若干マイルドになるようなので採用しています。石けんになりきらない不純物が多く含まれると使用感がマイルドになる傾向は実感できるものです。それでも、ハーブ浸出油に関しては、「言われればそんな気がする」という程度のようにも思うのですが。

とかくオリーブオイルよりも希少なオイルは高価になるので、ハーブが有効ならそれに越したことは無いのですが。それでも、量販店でごっそりオイルを買い込むようになると徐々に高価なオイルを多めに使うのが怖くなくなります。私が一番最初にやってみたのがスイートアーモンドオイルで、これは85%配合レシピのものが私のショップのロングセラー商品になっています。(http://pastel-carre.shop-pro.jp/?pid=14039334

初めてこの石鹸を使った時は今まで作っていた石けんではあり得ないつるつるの洗いあがりに、「奇跡の石鹸が出来たぞー」とブログで騒ぎまくったのをよく覚えています(苦笑。。)ハーブの浸出油でこんなに差が出ることはありません。これをきっかけに徐々にハーブ浸出油への興味が薄くなり、オイルの配合率のほうを重視した石けんに力を入れるようになりました。

ハーブ浸出油はオイルの配合率による使用感の違いを超えないということは自分の実感として決定事項になりましたが、石けんの材料としての有効性となると化学がよくわからない私には難しく、調べてもたいした情報は出てきません。市販の洗顔料にも「なんとかエキス配合」とかあるのですから何らかの有効性はあるんだろうなー、という曖昧な結論になりますが、一応私なりに考えてみました。

浸出油に使うハーブの量は一般的に50gとされています。このオイルをメインにレシピを組むと、石けん80g×8個に付き50gのハーブが使われていることになります。一個あたり6.25gです。一個の石鹸を使い切るのに一日に2回の洗顔で私の場合で約1ヶ月、6.25gを(30×2)で割ると約0.1gになります。ここで思わず唸ります・・・・0.1gのハーブの浸出成分に効果を期待できるのだろうか?
この計算をしたらなんだかがっかりします。「・・・飲んだほうが早いんじゃない?」


私の友達がうまいことを言いました。「化粧品の半分は化学で半分はおまじないだと思っている」
自分で石けんのみならず基礎化粧品を全て手作りするようになって、何の不足も感じないどころが肌も髪も良くなっているので、「高価な化粧品ってなんだか宗教みたいだな」と思っていたのですが、これを的確に表現してくれた言葉です。
石けんに入れるハーブは0.1gのおまじないなのかも知れません。女性の「きれいになりたい」という想いにはおまじないが有効だったりもするのであっても良いとは思いますが、おまじないを全面に出すのは如何なものか・・・・。

こうした結論を出してしまってからも浸出油使用の商品は販売しています。ハーブや生薬で自然に出る発色が捨てがたいので、緑茶と紫根、ローズヒップは残しました。それでも、ローズマリーなどの浸出油使用の商品は徐々にフェードアウトさせてしまっています。浸出油のマイルド感に似たものは少量のオプション配合でできるので、浸出油の石けん作りにはどうにも意欲が出ないのです。

紫根については自分の得意な色でないためになかなか満足のできるデザインが出てこないので意欲が減退傾向にあるのですが、「紫根」というおまじないは強力で、結構売れる商品なので今のところ残していますが・・・どうしましょう?この文章で売り上げが減れば、もう少し薄い浸出油にして淡い紫色の石けんに変更しちゃおうという魂胆がちょっとだけあったりします。


浸出油について書いていたら、「洗い流してしまう石けんに有効成分は必要か」ということまでは書けなくなってしまったのでまたの機会に。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。